Metaのインフィニティ・ロゴをめぐる商標侵害訴訟の1つが決着へ

Meta(旧Facebook)はロゴの商標侵害で争っていたブロックチェーン非営利団体Dfinity Foundationとの問題を解決し、裁判所にこの訴訟を却下するよう要請しました。しかし、Metaの社名変更をめぐる訴訟は少なくとも2件あり、それらは継続しています。

ケース:Dfinity Foundation v. Meta Platforms Inc, U.S. District Court for Northern District of California, No.3:22-cv-02632 

インフィニティ・ロゴをめぐる商標侵害訴訟の結果とそれまでの経緯

メタ・プラットフォームズ・インクとブロックチェーン非営利団体Dfinity財団は、無限大を意味するロゴをめぐるDfinityのメタに対する商標訴訟を解決したと、サンフランシスコ連邦裁判所に共同で書類を提出し、この訴訟を却下するよう要請しました。

スイスに本拠を置くDfinityのInternet Computerは、スマートコントラクトをホストするために設計された「無限」のパブリックブロックチェーンネットワークです。Dfinityは昨年、MetaがFacebookから社名を変更した後に採用したロゴが、Dfinityのインフィニティマークの商標と混乱を引き起こすと主張し、Metaを訴えていました。

Metaはそのロゴを、「メタバースにおける無限の地平」を象徴する、文字「M」と無限記号の両方に似た「連続ループ」であると説明しており、チャールズ・ブレイヤー連邦地裁判事は11月、Dfinity社の当初の訴えを棄却し、同社が訴えを修正することを認めていました。ブレイヤー判事は、ロゴのデザインの違いや、Dfinity社の顧客が 「技術に精通した開発者」であることなどを理由に、Meta社のロゴが消費者の混乱を引き起こす可能性は低いと述べていました。

Dfinity社は12月に修正訴状を提出しましたが、Meta社が修正した訴状の「欠陥を指摘」 したため、訴訟を取り下げたということです。

しかし、Meta社は、社名変更をめぐって、仮想現実企業MetaX社と投資会社Metacapital社から商標権に関する訴訟を起こされています。これらの社名変更に関する訴訟は継続しています。

参考記事:Meta, nonprofit end U.S. lawsuit over infinity-logo trademark

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

メタバース知財と法務について

このサイトは、メタバースやNFT、クリプトゲームという最先端の分野における知的財産や法律の話題をまとめたものです。情報源は主に英語圏の媒体をベースにしていますが、日本語で書かれているだけでなく、専門家でなくても理解できるように解説されているメタバースやNFT、クリプトゲームに興味のあるアーティスト・ビジネスマン向けのサイトです。より詳しく>>

追加記事

sports
NFT

著名人やスポーツ選手が NFT プロジェクトに参加する際に知財で気をつけること

近年 NFT の人気と収益性が高まっていることから、著名人は NFT を購入するだけでなく、自らもNFTをミントして市場に参入しています。しかし、 NFT には複数の知的財産権が絡んでいることが多いため、著名人によるNFTプロジェクトにはさまざまな落とし穴が潜んでいます。特に、こうしたNFTプロジェクトには、商標権、著作権、氏名・肖像権(NIL:name, image, and likeness)が絡んでいることが多いのです。

もっと詳しく»
marriage
メタバース

メタバース 内で結婚や裁判ができるようになる? 政府による メタバース 活用の想定

シンガポール政府の大臣が、法的な結婚手続きや裁判の公判、政府サービスが メタバース 上で提供される日が来るかもしれないことを示唆しました。 メタバース の活用がビジネスが娯楽の枠を超え、政府機関のサービスまで及べばより、 メタバース が多くの人が活用する「インフラ」になる可能性があります。

もっと詳しく»